デスクトップ環境の設定
X Window System のインストール
FreeBSD でデスクトップ環境を使用するには、X Window System https://www.x.org/wiki/ と Desktop 環境 Xfce https://www.xfce.org/ をインストールしなければなりません。 また、上記のログイン画面を表示するためには、XDM (X Display Manager) もインストールしなければなりません。
- Xorg のインストール手順は、https://www.freebsd.org/doc/en_US.ISO8859-1/books/handbook/x-install.html に記載されています。
- Desktop 環境のインストール手順は、Handbook https://www.freebsd.org/doc/en_US.ISO8859-1/books/handbook/x11-wm.html に記載されています。
- 本ページでは Xfce のインストール手順を記述していますが、上記のハンドブックには GNOME/KDE のインストール手順も記載されています。
- XDM のインストール手順は、Handbook https://docs.freebsd.org/en/books/handbook/x11/#x-xdm に記載されています。
パッケージのインストール
FreeBSD のインストール時に作成したユーザー (例では yamada) でログインしてから、pkg コマンドを使用して Xorg, Xfce, 日本語フォントのパッケージをインストールします。
- パッケージのインストールには sudo コマンドを使用することを前提にしています。
- sudo コマンドをインストールしていない場合には、su コマンドでスーパーユーザーになって「pkg install sudo」でインストールします。
- sudo コマンドを使用せずに、スーパーユーザーになって以下のコマンドを (sudo なしで) 実行しても構いません。
$ sudo pkg install xorg $ sudo pkg install xfce $ sudo pkg install japanese/font-std
- japanese/font-std をインストールしなくても日本語の表示は可能ですが、その際に使用されるフォントはあまり美しくないので、japanese/font-std をインストールすることをお勧めします。
日本語入力のために Fcitx https://fcitx-im.org/wiki/Fcitx もインストールします。
$ sudo pkg install ja-fcitx-mozc
Web browser は Firefox をインストールします。
$ sudo pkg install firefox
VMware の場合
VMware Workstation/Fusion などの VMware 上の仮想マシンに FreeBSD をインストールした場合には、VMware 用の以下のパッケージもインストールしてください。
- VMware 環境でマウスカーソルが動かない問題は、これをインストールしていないためです。
$ sudo pkg install xf86-input-vmmouse $ sudo pkg install xf86-video-vmware $ sudo pkg install open-vm-tools
VMware Fusion 12.2.4 (20071091) では、上記のインストールのみで動作するようになりましたが、他のバージョンあるいは Player では何らかの設定ファイルに設定の追加・変更などが必要になることがあるかもしれません。
システムの設定
Xfce4 はメッセージパスに D-Bus を使用するので、以下の手順で D-Bus を有効にしてデーモン (daemon, サービス) を起動します。
$ sudo sysrc dbus_enable="YES" $ sudo service dbus start
設定ファイルの作成
vi/emacs などのテキストエディターを使用して、.xinitrc というファイルに以下の内容を書き込んでください。
- .xinitrc ファイルは、ホームディレクトリにおいてください。
- 日本語キーボードを使用している場合には、「#/usr/local/bin/setxkbmap -layout jp」の行頭の「#」を削除してください。
export LC_ALL=ja_JP.UTF-8 export LANGUAGE=ja_JP.UTF-8 export LANG=ja_JP.UTF-8 # export GTK_IM_MODULE=fcitx export QT_IM_MODULE=xim export XMODIFIERS=@im=fcitx /usr/local/bin/mozc start /usr/local/bin/fcitx -r -d # #/usr/local/bin/setxkbmap -layout jp # exec /usr/local/bin/xfce4-session
X Window system の起動
コンソールからログインして、startx コマンドを実行します。
$ startx
左上の「アプリケーション」をクリックして「ウェブブラウザー」をクリックすると、Firefox が起動します。
キーボードの「Ctrl + SPACE」を押すと日本語の入力ができます。
左上の「アプリケーション」をクリックして「ログアウト」をクリックすると「Taro Yamada のログアウト」というダイアログが表示されるので、「ログアウト」をクリックすると X Window System が終了します。
XDM の設定
ここまでの説明では、下記のような文字列ベースのログイン画面からログインし、startx コマンドを使用してデスクトップ環境を手順を説明しました。
ログイン時から下記のようなグラフィカルベースのログイン画面からログインしてデスクトップ環境を使用するには、XDM (X Display Manager) をインストールしなければなりません。
XDM をインストールする前に、上記の「設定ファイルの作成」で作成した .xinitrc ファイルの名称を変更しておきます。
$ mv .xinitrc .xsession
- startx コマンドを使用した場合には .xinitrc ファイルが参照されます。
- XDM からログインした場合には、.xsession ファイルが参照されます。
pkg コマンドを使用して XDM をインストールします。
$ sudo pkg install xdm
XDM をインストールしたならば、以下のコマンドを実行して XDM を有効にします。
$ sudo sysrc xdm_enable="YES" $ sudo service xdm start
service xdm start コマンドを実行すると、コンソールに上記の画面が表示されます。
Login: username + Enter キー Password: password + Enter キー
を入力すると (password の入力中は何も表示されません)、
下記のデスクトップ画面が表示されます。