目次

旧 インストール手順 (FreeBSD 12.0)

本ページでは、FreeBSD 12.0-RELEASE のインストール手順を説明します。

FreeBSD は、i386 や amd64 などの CPU が搭載されている Windows マシンにインストールすることができますが、その場合現在インストールされている Windows を上書きしてしまうので、Windows は使用できなくなってしまいます。このため、本ページでは現在使用中の Windows や Mac で ORACLE が提供するフリーソフトウェア Oracle VM VirtualBox を使用し、この VirtualBox に FreeBSD をインストールすることを想定しています。 ただし、本ページでは VirtualBox のインストールに関しては扱いませんので、VirtualBox のインストールや起動方法に関しては、ORACLE 社のサイトなどを参照してください。

ISO イメージの取得

https://www.freebsd.org/ のデーモン君のイラストの右側の Download FreeBSD のリンクをクリックするか、https://www.freebsd.org/where.html このページから ISO イメージを取得します。  * 日本国内から取得する際には、https://www.freebsd.org/doc/en_US.ISO8859-1/books/handbook/mirrors-ftp.html#mirrors-jp-ftp に掲載されているミラーサイトから取得したほうが短時間で取得できるかもしれません。

インストールするマシンの CPU に合わせて、Installer Images の amd64, i386 などのリンクをクリックしてください。

File Name File Size Date
Parent directory/
CHECKSUM.SHA256-FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64 1171 2018-Dec-07 08:10
CHECKSUM.SHA512-FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64 1811 2018-Dec-07 08:09
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-bootonly.iso 346167296 2018-Dec-07 05:09
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-bootonly.iso.xz 77782060 2018-Dec-07 05:09
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-disc1.iso 892467200 2018-Dec-07 05:08
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-disc1.iso.xz 623944576 2018-Dec-07 05:08
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-dvd1.iso 3884677120 2018-Dec-07 05:18
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-dvd1.iso.xz 2888051180 2018-Dec-07 05:18
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-memstick.img 975905280 2018-Dec-07 05:20
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-memstick.img.xz 627656096 2018-Dec-07 05:20
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-mini-memstick.img 385851904 2018-Dec-07 05:21
FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-mini-memstick.img.xz81653720 2018-Dec-07 05:21

ファイルの拡張子が .iso となっているものが、インストール用の ISO イメージです。

拡張子 .xz がついているファイルは、同名の .xz が付いていないファイルを xz という形式で圧縮されたものです。

ここでは、FreeBSD-12.0-RELEASE-amd64-disc1.iso を取得するものとします。

チェックサムの確認 (推奨)

ISO イメージを取得したならば、その ISO イメージが壊れていないことを確認するため に、チェックサムを確認することをお勧めします。

上記のダウンロードサイトに置かれている以下のファイルは、各ファイルのチェ ックサムを記述したファイルです。

WindowsでMD5/SHA-1/SHA-256ハッシュ値を計算してファイルの同一性を確認するによると、Windows で は 7-Zip というツールをインストールすると、エクスプローラーでチェックサムを確認できるようです。

ISO イメージを DVD-R に焼く (Windows を上書きする場合)

VirtualBox などの仮想マシンを使わずに Windows を上書きしてしまう場合には、取得した ISO イメージを DVD-R などに焼いてください。

仮想マシンの作成

VirtualBox を起動し「新規」ボタンを押してください。

「名前とオペレーティングシステム」というウィンドウが表示されるので、以下の項目を入力あるいは選択してください。

項目 入力あるいは選択内容 補足
名前 仮想マシンの名称を入力してください。 例えば「FreeBSD 12.0」など好きな名称を入力してください。
タイプ BSD を選択してください。
バージョン FreeBSD (32-bit) あるいは FreeBSD (64-bit) を選択してください。 i386 の場合には 32-bit を、amd64 の場合には 64-bit を選択してください。

入力を終えたら、「続き」ボタンを押してください。

「メモリーサイズ」というウィンドウが表示されるので、メモリーサイズを指定します。

入力を終えたら、「続き」ボタンを押してください。

「ハードディスク」というウィンドウが表示されるますが、ここはデフォルトの設定「仮想ハードディスクを作成する」のまま「作成」ボタンを押してください。

「ハードディスクのファイルタイプ」というウィンドウが表示されますが、ここはデフォルトの設定「VDI (VirtualBox Disk Image)」のまま「続き」ボタンを押してください。

「物理ハードディスクにあるストレージ」というウィンドウが表示されますが、ここはデフォルトの設定「可変サイズ」のまま「続き」ボタンを押してください。

「ファイルの場所とサイズ」というウィンドウが表示されるので、仮想マシンに割り当てるハードディスクの大きさを指定します。

入力を終えたら、「作成」ボタンを押してください。

以上で仮想マシンの作成は終了です。

インストール用 ISO イメージの設定

VirtualBox の「設定」ボタンを押すと「仮想マシンの名称 - 設定」というウィンドウが表示されるので、以下の設定を行います。

  1. 「ストレージ」ボタンを押して左側に表示されている「ストレージデバイス」の「コントローラー:IDE」の下に表示されている「空」を押します。
  2. 右側の「光学ドライブ: IDE セカンダリマスター」の右側にある水色の DVD-R のようなボタンを押すと「仮想光学ディスクファイルを選択」と表示されるのでこれを選択します。
  3. ISO イメージを選択するウィンドウが表示されるので、先ほど取得した ISO イメージを選択し「開く」ボタンを押してください。
  4. 「OK」ボタンを押して設定を終了します。

起動デバイスの変更

VirtualBox の「設定」ボタンを押すと「仮想マシンの名称 - 設定」というウィンドウが表示されるので、以下の操作を行い仮想マシンを起動する際の起動デバイスを変更します。

  1. 「システム」ボランを推します。
  2. 「起動順序」の「フロッピー」のチェックを外します。
  3. 「起動順序」の「光学」を選択し、右側にある「↓」を押して「光学」を「ハードディスク」の下に移動します。
  4. 「OK」ボタンを押して設定を終了します。

仮想マシンの起動

VirtualBox の「起動」ボタンを押してください。

新しいウィンドウ (以下、コンソールと呼びます) が表示され、FreeBSD のインストーラーが起動します。

注:コンソールで操作を行う際には、マウスカーソルをコンソール内に移動してクリックしてください。これでコンソールでの操作が可能になりますが、この状態でマウスカーソルを移動しても Windows や Mac の他のアプリケーションにマウスカーソルが移動しません。この場合には以下の操作を行ってください (これはコンソールをクリックした時に注意事項が表示されます)。

以下の画面は、コンソールをクリックした時の表示です。「Capture」ボタンを押すとコンソールでの操作が可能になります。

インストール前の設定

Welcome

コンソール内に「Welcome」というウインドウが表示されます。デフォルトで「Install」が選択されているので、Enter キーを押してください。

Keymap Selection

「Keymap Selection」というウィンドウが表示されるので、上下の矢印キーでカーソルを移動し、使用しているキーボード (Japanese 106 など) の行に移動し Enter キーを押します。

Set hostname

「Set hostname」というウィンドウが表示されるので、この FreeBSD マシンに設定するホスト名を入力し、Enter キーを押してください。

Distribution Select

「Distribution Select」というウィンドウが表示されるので、インストールしたい component を選択します。

必要な component の選択が完了したら、Enter キーを押してください。

Partitioning

「Partitioning」というウィンドウが表示されるので、UFS でよければデフォルトの「Auto (UFS)」のまま Enter キーを押してください。

「Partition」というウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Entire Disk」のまま Enter キーを押してください。

「Partition Scheme」というウィンドウが表示されるので、デフォルトの「MBR」のまま Enter キーを押してください。

「Partition Editor」というウィンドウが表示されるので、デフォルトの設定を変更せずに「Finish」が選択されている状態で Enter キーを押してください。

「Confirmation」というウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Commit」のまま Enter キーを押してください。

インストール実行

以下のようなインストールの進行状況を表示するウィンドウが表示されます。

インストールが終了すると、ネットワークの設定画面が表示されます。

インストール後の設定

root パスワードの入力

全ての component のインストールが終了すると、以下のように root のパスワード入力を促す画面が表示されるので、ここで root のパスワードおよび Enter キーを入力します。

パスワードを入力すると、確認のためもう一度パスワードの入力を要求されるので、同じパスワードと Enter キーを入力します。

一回目に入力したパスワードと二回めに入力したパスワードが一致しない場合には、再びパスワードの入力を促す表示がされるので、パスワードを入力し直してください。

Network Installation

「Network Installation」というウィンドウが表示されるので、デフォルトの「OK」のまま Enter キーを押してください。 * インストールメディアによっては、このウィンドウが表示されず次のウィンドウが表示されることもあります。

「Network Configuration」というウィンドウが表示されるので、デフォルトの「OK」のまま Enter キーを押してください。

「Network Configuration」というウィンドウに「Would you like to configure IPv4 for this interface?」と表示されるので、デフォルトの「Yes」のまま Enter キーを押してください。

「Network Configuration」というウィンドウに「Would you like to use DHCP to configure this interface?」と表示されるので、デフォルトの「Yes」のまま Enter キーを押してください。

「Network Configuration」というウィンドウに「Would you like to configure IPv6 for this interface?」と表示されるので、IPv6 が使用可能な環境であればデフォルトの「Yes」のまま Enter キーを押してください。IPv6 が使用できない環境であれば、右矢印キーを押して「NO」を選択してから Enter キーを押してください。

直前のウィンドウの IPv6 の設定で「Yes」を選択した場合、「Network Configuration」というウィンドウに「Would you like to try stateless address autoconfiguration (SLAAC)?」と表示されるので、デフォルトの「Yes」のまま Enter キーを押してください。

「Network Configuration」というウィンドウに「Resolver Configuration」と表示されるので、表示されている内容に問題がなければ TAB キーを押して「Yes」を選択し Enter キーを押してください。

その他の設定

Time Zone

「Time Zone Selector」ウィンドウが表示されるので、「a UTC」を選択し Enter キーを押してください。

使用中の Windos/Mac の時刻の設定が日本時間になっている場合には、「a UTC」を選択し Enter キーを押したのちに次の「System Hardening」ウィンドウに進んでください。 Windows/Mac の時刻が UTC の場合には、上下矢印キーで「5 Asia」を選択し Enter キーを押してください。

「Countries in Asia」ウィンドウが表示されるので、上下矢印キーで「18 Japan」を選択し Enter キーを押してください。

「Cofirmation」ウインドウが表示されるので、デフォルトの「Yes」のまま Enter キーを押してください。

「Time & Date」ウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Skip」のまま Enter キーを押してください。

「Time & Date」ウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Skip」のまま Enter キーを押してください。

System Configuration

「System Configuration」ウインドウが表示されるので、必要なサービスを選択し「OK」を選択して Enter キーを押してください。

Add User Accounts

「Add User Accounts」ウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Yes」のまま Enter キーを押してください。

FreeBSD Installer
=======================
Add Users

Username: yamada
Full name: Taro Yamada
Uid (Leave empty for default): 
Login group [yamada]: 
Login group is yamada. Invite yamada into other groups? []: wheel
Login class [default]: 
Shell (sh csh tcsh nologin) [sh]: 
Home directory [/home/yamada]: 
Home directory permission (Leave empty for default): 
Use password-based authencication? [yes]:
Use an empty password? (yes/no) [no]: 
Use a random password? (yes/no) [no]:
Enter password: 
Enter password again: 
Lock out the account after createion? [no]: 
Full name: Taro Yamada
Uid (Leave empty for default):
Login group [yamada]:
Login group is yamada. Invite yamada into other groups? []: wheel
Login class [default]:
Shell (sh csh tcsh nologin) [sh]:
Home directory [/home/yamada]:
Home directory permissions (Leave empty for default):
Use password-based authencication? [yes]:
Use an empty password? (yes/no) [no]:
Use a random password? (yes/no) [no]:
Enter password:
Enter password again:
Lock out the account after creation? [no]:
Username   : yamada
Password   : *****
Full Name  : Taro Yamada
Uid        : 1001
Class      :
Groups     : yamada wheel
Home       : /home/yamada
Home Mode  :
SHell      : /bin/sh
Locked     : no
OK? (yes/no): yes
adduser: INFO: Successfully added (yamada) to the user database.
Add another user? (yes/no): no

インストール終了

「Final Configuration」ウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Exit」が選択されている状態でデフォルトの「OK」のまま Enter キーを押してください。

「Manual Configuration」ウィンドウが表示されるので、デフォルトの「No」のまま Enter キーを押してください。

「Complete」ウィンドウが表示されるので、デフォルトの「Reboot」のまま Enter キーを押してください。

仮想マシンを起動する前に起動デバイスを変更していなかった場合、ここで再びインストーラーが起動してしまいます。その際には、「Welcome」ウィンドウで「Shell」を選択し、shutdown コマンドを実行します。この後、起動デバイスの「光学」のチェックを外してから、仮想マシンを起動してください。

FreeBSD の終了

shutdown コマンドを実行して FreeBSD を終了します。

コンソールから root でログインし、以下のコマンドを実行します。

# shutdown -p now

すでに一般ユーザー権限でログインしている場合には、su コマンドで root になってから shutdown コマンドを実行します。

$ su
Password: 
# shutdown -p now